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総領事館からのお知らせ:安全対策情報等:3月

【総領事館からのお知らせ:安全対策情報等:3月】
平成26年3月14日(総14第08号)
在デンパサール日本国総領事館

1 治安情勢

2月25日深夜、中部スラウェシ州ポソにおいて、道路に仕掛けられた爆弾が爆発しました。現場道路には、直径約5m・深さ約2mの穴が開いており、極めて威力の強い爆弾と認められますが、人的被害は生じませんでした。現場周辺地域では、警察の取締りにテログループが激しく抵抗し、度々爆弾事件も発生しており、警察は、本爆弾事件とテログループとの関連性について捜査しています。
当地においては、テロに関連した事案は発生しておりませんが、テロ関連情報には、引き続き御注意下さい。

2 一般情勢

(1)国政選挙及び大統領選挙
インドネシアでは、3月16日から4月5日に総選挙キャンペーンが実施され(バリ州では、3月28日~4月1日を除く)、4月9日に総選挙、その後、7月9日には大統領選挙が行われる予定です。なお、両投票日は当国の休日となりますが、総領事館では、現地職員の投票に配慮しつつ、通常通り業務を行います。選挙キャンペーン中には、街頭行進や集会が行われますが、大勢の人が集まった集会等に遭遇した場合には、安全を考慮して速やかにその場を離れるよう心掛けて下さい。また、選挙キャンペーン期間中には、交通渋滞が発生し、交通規制も行われる可能性もありますので御注意下さい。
(2)在住米国人の殺害事件
2月17日、デンパサール市内において、当地在住の米国人男性(54歳)が、自宅内で刺殺されているのが発見されました。警察は、家の中が荒らされ、所有する車両がなくなっていたことなどから、強盗殺人事件として捜査した結果、容疑者として同人の知人男性2名を逮捕しました。
(3)スウェーデン人女性に対する暴行事件
2月21日、レギャン地区において、スウェーデン人女性がコンビニエンス・ストア前で飲酒していたところ、2人組の男に声を掛けられ、同女性が滞在するホテルで一緒に飲酒するに至り、男からマジック・マッシュルームの混入したお酒を飲まされ、意識が朦朧としている間に乱暴される被害が発生しました。
(4)麻薬事案
2月12日、クタ地区において、ニュージーランド人女性が、別荘内にマリファナや合成麻薬等を隠し持っていたとして、警察に逮捕されました。バリ州では、麻薬汚染が深刻な状況にあり、関係当局は、おとり捜査を含む厳しい取締りを行っています。安易な気持ちで麻薬に手を出すことは絶対にお止めください。
(5)狂犬病・デング熱
2月下旬から3月上旬、ブレレン県において、計9名の方が狂犬病に感染した犬に咬まれる事案がありました。なお、同県では、本年1月に狂犬病の症状により計2名の方が亡くなっています。関係当局は、犬へのワクチン接種を進めていますが、様子がおかしい犬を見かけた場合には近づかないようにするとともに、狂犬病への感染の恐れがある動物(犬、猿、猫、ネズミ等)に咬まれた場合は、即刻ワクチン接種を受けて下さい。また、関係当局によれば、本年の当地におけるデング熱感染件数が増加(1月中699件、2月中838件)している由です。デング熱は、蚊が媒体となって感染し、予防薬や感染した場合の特効薬はなく、通常は入院して点滴を受ける必要があります。平素から防蚊対策に努めるほか、蚊が繁殖しにくい周辺環境づくりにも御配慮下さい。
(6)東ジャワ州クルッド山の噴火
2月13日、東ジャワ州のクルッド山(デンパサールより直線距離で約350km)が噴火し、一時的に近隣空港が閉鎖されるなどの交通への影響も出ましたが、現在のところ、噴火活動は沈静化に向かっており、近隣空港も再開している由です。
(7)ジャカルタ等における暴走族の凶悪化
2月16日、ジャカルタ東部において、暴走族メンバー約30人がネットカフェを襲撃し、抵抗する客や従業員を刃物で刺すなどして所持品を強奪したほか、付近を通りかかった者に強酸を掛けてバイクを奪う
などの犯行を行いました。最近、ジャカルタでは、暴走族による凶悪犯罪が増加しており、メダンやマカッサル等でも同様の事案が発生している由です。

3 邦人事故・事件関係

(1)ダイビング中の邦人7名の遭難事故
2月14日、邦人7名(日本からの邦人5名、当地在住2名)が、レンボンガン島北部海域でダイビング中に行方不明となり遭難する事故が発生しました。捜索救助庁や警察等の関係当局、ダイビング関係
者有志、地元漁民等が捜索にあたり、漂流後にペニダ島南西の崖下に漂着していた5名が無事に救助されましたが、1名の死亡が確認され、未だ1名は行方不明となっています。ダイビングを行う際には、
天候の急変や万が一の備えなどの安全対策を十分に御確認下さい。
(2)置き引き被害
3月9日未明、クタ地区において、邦人旅行者がレストランで飲食中、椅子の後ろに掛けていた鞄から財布を抜き取られ、現金、旅券、キャッシュカード等が盗まれる被害に遭いました。当地では、観光地を
中心に外国人を狙ったものとみられる、ひったくり、スリ、置き引きといった盗難被害が多く発生しています。貴重品の管理にはくれぐれも御注意下さい。
(3)空港の悪質ポーターによる過剰請求問題
これまで、ングラ・ライ国際空港内のポーターが、邦人旅行者を狙って、荷物1個につき1,000 円という法外な料金を請求する事案が度々発生し、当館から空港当局に対して繰り返し抗議を行ってきたところ
です。2月17日、同空港内で悪質ポーターが、邦人観光客へ過剰請求している現場を当館館員が見つけ、当該ポーターへ厳重注意するとともに、当該ポーターの人定事項を確認の上、改めて空港当局へ
強く抗議しました。その結果、空港当局は、当面の間、国際線到着ロビー内部の荷物受取場所へのポーターの立ち入りを禁止する措置を講じています。

4 その他(交通事故に関する注意喚起)

バリ州での交通事情は、交通ルール・マナーが遵守されず、未熟な運転技術も加わり、事故が発生する危険性が高い状況にあります。また、事故発生時の救急態勢も十分とは言い難く、日本では助かるよ
うな負傷でも、場合によっては命にかかわる事態となりかねません。自分で運転することはできるだけ避けることをお勧めします。また、飲酒運転は、重大、かつ、危険な違反行為ですので、絶対にお止め
下さい。当地において車両(自動車・オートバイ)を運転する場合は、自らが他の車両の動きを予測し、起こり得る危険を瞬時に察知し、それを避けるための措置を講じる『防衛運転』に徹する必要があり、日本に
比べてもこれが強く求められます。また、車両を運転しない場合においてもこうした注意が必要で、例えば、自動車から降りる者がドアを開けたところ、後方から自動車の脇をすり抜けようとしたオートバイと接触する事故も多く発生しています。特に、オートバイの場合、無免許運転も多く、事故防止に対する意識が低く、安全確認もほとんど行っていないのが実情です。交通事故には、くれぐれも御注意下さい。
以上

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